──塚原強化本部長からパワハラはあったという認識ですか。

そうですね。体操協会のNTC(ナショナルトレーニングセンター)の制限、(宮川選手は)海外派遣されていないので、「2020(東京五輪特別強化選手特別強化対策)に入っていないから派遣しなかったでしょ」と私が言われたのも事実です。

それについて体操協会の事務局長や別のコーチが専務理事に相談したこともあります。2020もよく分からない部分があって、強制ではなかった。なのになぜ、ナショナル選手なのに制限をかけられてしまうのか、なぜそうされるのかが理由としてよくわからなかった。(塚原千恵子)強化本部長と話したことがあって、体操協会のルールとして、体操協会が「ナショナル選手とオリンピック選手としても2020に入っていなければ(NTCの利用で)制限を受け、海外派遣もされませんというものが体操協会から正式に発表があれば従うので、体操協会からきちん発表してほしい」という話をしたことがあるのは事実です。

そのなかで、2017年の夏ぐらいに事務局長や専務理事とも相談しました。「これは強化本部長が決めることとはいえ、体操協会として解説する必要がありますね」という回答を受けていました。それに対しての、それ以降(解説などは)一度もいただいていないのが現状です。

――塚原千恵子女子強化本部長らは宮川選手に謝罪したいとのことですが。

どういう発言をしても人の心は透けて見えないので、実際のところどう思っているかはわからないところがあります。次の日の「全部ウソだ」という発言は、宮川選手にとってショックだったところは間違いないと思います。

──その後に謝罪文を出していますが。

困惑しているのが正直なところだと思います。

――なぜ、困惑していると思われますか。

やっぱり急に変わっているところがあるので。二転三転しているのでどれが本当の姿なのかと戸惑っているのは事実だと思います。

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宮川選手とオリンピックを目指したい