■注目の実力派コンビは大手事務所に移籍

 事務所を退社した芸人や俳優の行方はどうなったのだろうか? 寺島は、12月に「ジャパン・ミュージックエンターテインメント」へ移籍するという報道が出たばかり。また、役者として頭角を現しているマキタスポーツ(48)は、仲が良かった後輩芸人コンビ「米粒写経」とともに、ワタナベエンターテインメントに移籍となった。

「マキタさんは芸人としての仕事の比重よりも、役者の方が大きくなっており、本人もそれを望んでいる。そういう意味でも『オフィス北野』は最適だったようですが、今回の件でさらに大手へと移籍しました。文化人として、すでにワタナベに入っている芥川賞作家・西村賢太さん原作の映画『苦役列車』にマキタは出演し、2013年にブルーリボン賞新人賞を獲得しています。その時の繋がりでワタナベを選んだとか。文化人枠もあるので、後輩の米粒写経の二人もうってつけだと思います」(同)

 また、若手で有望株と呼ばれていたのがお笑いコンビの「馬鹿よ貴方は」だ。2人はオフィス北野所属の芸人としては近年珍しく、漫才のネタ自体が高く評価されていただけに、その行方が気になっているお笑いファンも多いようだ。

「ボケの平井“ファラオ”光(34)が、『メイプル超合金』のカズレーザー(34)とかなり仲がよく、そんな関係もあってサンミュージックへ移籍しました。ネタでは、寡黙でありながら荒唐無稽で狂気を帯びたボケを炸裂させているファラオですが、意外とMCなども淡々とこなします。なぜか、サンリオにハマっており、ブログで発表した後、ツイッターでもサンリオネタをがんがんつぶやいています(笑)。ネタトークなどでいつもサンリオの話をしているようですが、実はこれはカズさんのアドバイスがあったそうです。一方、相方の新道竜巳(41)もかなりの変人で、素人の一般人である友人をさまざまな芸人のライブの打ち上げにつれてきちゃうことで、お笑い好きの間では有名です。ただ、『女芸人評論家』を自称しており、女芸人が集まるネタライブを開催するなど、意外と後輩たちからも信頼も厚い。実は稀に見るほど強烈な個性を持った2人なので、移籍をきっかけにさらに活躍してほしいですね」(放送作家)

 残留した者も、退社した者もたけしの名に頼ることなく活躍の場を広げているようだ。こうした状況をたけしは、どう見ているのだろうか。(ライター・今市新之助)