気温50度超えのスーダンでへき地医療支援 外務省を辞めた日本人医師の「覚悟」 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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気温50度超えのスーダンでへき地医療支援 外務省を辞めた日本人医師の「覚悟」

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井上和典dot.#ライフ#働き方#病院
川原尚行医師「失敗なんぞ恐れるに足らず。勇気ひとつぶら下げれば」

川原尚行医師「失敗なんぞ恐れるに足らず。勇気ひとつぶら下げれば」

 実は、それまで海外に行ったことがなくて、そもそも「不安」が何だかわからなかった(笑)。とにかく海外で仕事したかったので、タンザニアに「行け」ではなく「行く」と手を挙げたようなものです。

――現地での生活は大変?

 いえ。充実した毎日を送れましたよ。タンザニアで3年が経過して、まだまだアフリカにかかわっていたいなと思えた矢先、次はスーダンに決まりました。内戦中でしたが、北部は幸い戦場ではなかったんです。

――その環境下で医療を。

 はい。ただ、外務省の医務官だと、基本、日本人を診るだけで、現地の人を診療できない。弱った子どもたちなどを目の当たりにしているのに、診療できない。それだったら――と外務省を退職して、ロシナンテスを立ち上げました。

――スーダンではどんな活動をしているのですか。

 巡回診療の運営のほかに、安定した医療を届けるために、現地に診療所を建設しています。また、不衛生な水が病気の原因でもあるので、古井戸の改修や水の浄化のための水事業も行っています。

――医療を通した町づくり、ですね。

 そうです。医療をベースに地域を開発することが目標で、インフラづくりに近いんです。安心した医療ができる体制をつくったほうが長続きする。そう考えて、いつでも診てもらえる診療所を建設しています。

――長期間かけて地域を開発するのですね。

 私たち日本人は、現地でいくら活動しても「よそ者」に変わりありません。ですので、最前線に立って診療するのは現地の医師のほうが望ましい。メディカルアシスタントたちと一緒に後方支援もしています。教育に乏しいスーダンでも、医学生の教育水準は、意外と高い。

■医師は、人を診るだけでなく、地域を診る

――目下の課題は?

 私たちがやれることは、アフリカのへき地医療をどうするか。過疎地域に診療所を建設するなどインフラを整えられれば、医療の質は大きく変わるはずです。


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