ハリルはなぜ、惨敗韓国戦で動かなかったか? 日本が抱え続ける“組織力”の大きな問題 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ハリルはなぜ、惨敗韓国戦で動かなかったか? 日本が抱え続ける“組織力”の大きな問題

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清水英斗dot.

短期間でチームの形を作り上げたのは称賛されて然るべきだ。(写真:Getty images)

短期間でチームの形を作り上げたのは称賛されて然るべきだ。(写真:Getty images)

 事前の決め事にしばられ、チームの目の前にある課題を解決できない。組織をブレークスルーさせる、個人のトライがない。日本人がサッカーをやる上で、避けては通れない壁だ。

 1-4で敗れたE-1選手権の日韓戦は、まさに典型だった。今野泰幸や井手口陽介をはじめ、選手たちは口々に「守備がはまらない」と語った。はまらない、というより、はまらないように韓国がポジショニングを工夫した、と表現したほうが正しい。

 ボランチの16番チョン・ウヨンは、日本の守備ブロックに近づかず、最終ライン近くに下がってボールを安定させた。その一方、両サイドバックのキム・ジンス、コ・ヨハンは高い位置へ上がってくる。真ん中から人が減り、日本の中盤を、円のように取り囲む格好だ。

 これにより、[4‐1‐4‐1]を敷く日本の2列目のMF4人は、マークする相手を失う状況に陥った。井手口にとって、マッチアップするはずのチョン・ウヨンは、あまりにも遠くに引いてしまう。伊東純也にとって、マッチアップするはずのキム・ジンスは、自分を追い越して後ろに行ってしまう。そして右サイドバックの植田直通に対し、サイドハーフのキム・ミヌと共に2対1を作ってくるため、伊東は背後が気になって仕方がない。

 守備がはまらないのは当然だった。そうなるように、韓国が戦術を組み立てたのだから。

 デュエル自慢の井手口だが、マークする相手が遠すぎて、しかも近づいてもくれなくて、どうにも手持ち無沙汰。一方、スピード自慢の伊東も、後ろに意識を引っ張られ、持ち味を出せない。さぞや気持ち悪さを抱えながら、プレーしたことだろう。E-1のハリルジャパンは、2戦目の中国戦で現状のすべてを出したため、それを韓国に研究された。

 決められたブロックの位置に立っても、マークを指示された相手が目の前にいない。だったら、ポジションを捨てるか、マークを捨てるか。より前に行くか、より後ろに下がるか。決め事を打破するしかない。変化を加えなければ、どうしようもない状況だ。



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