3月25日の強豪・千葉ジェッツ戦では圧巻の動きを見せた。出場時間こそ12分にとどまったが、千葉の20歳以上若い原修太選手の執拗(しつよう)なディフェンスをかいくぐり、3P2/2を含む9得点をマーク。シュートを打つと見せかけて、慌ててディフェンスに来る原選手からファウルをもらい、フリースローを獲得するという老獪(ろうかい)なプレーもあった。試合後、折茂はこう振り返った。

「あれはファウルをもらいにいきました。チームメートから原選手はハードなディフェンスをしてくると聞いていたので、逆手に取ったかたちです」

 不惑を過ぎても、衰えの見えない折茂。毎年の取材に対し、「引退する理由が見つからない。体も動くし、自分のプレーも出来ているので」と語り、現役を続けている。

 引退はないとみてよいのだろうか? 25日の試合後に率直に聞いてみた。

「みなさんどう見られているかわからないですけど、現時点では辞める理由がないですね。体は動くし、若手と勝負しながら、自分の納得いくまでバスケットをやりたいです。ただし、結論は今シーズンが終わってから。自分のことをしっかり見つめ直して、考えたいです」

 北海道は現在、東地区6チーム中の4位。選手の補強で総合力は上がってきているが、2部落ちの危険もはらんでいる。レギュラーシーズンは残り13試合。「残留を確定させ、チームの白星にも貢献したい」という折茂に注目してほしい。(一原知之)