日本初のイノベーションファーム誕生の裏にある“原体験”とは? (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本初のイノベーションファーム誕生の裏にある“原体験”とは?

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斎藤祐馬(さいとう・ゆうま)/トーマツベンチャーサポート事業統括。慶應義塾大学経済学部卒業。起業家の支援を志し、4度目のチャレンジで公認会計士試験に合格、有限責任監査法人トーマツに入社。なかでも創業まもないベンチャー企業を支援すべく、休眠会社だったトーマツベンチャーサポートを再度立ち上げる。同社の実質的ファウンダーで、現在は事業統括本部長。著書に『一生を賭ける仕事の見つけ方』(ダイヤモンド社)がある(撮影/関口達朗)

斎藤祐馬(さいとう・ゆうま)/トーマツベンチャーサポート事業統括。慶應義塾大学経済学部卒業。起業家の支援を志し、4度目のチャレンジで公認会計士試験に合格、有限責任監査法人トーマツに入社。なかでも創業まもないベンチャー企業を支援すべく、休眠会社だったトーマツベンチャーサポートを再度立ち上げる。同社の実質的ファウンダーで、現在は事業統括本部長。著書に『一生を賭ける仕事の見つけ方』(ダイヤモンド社)がある(撮影/関口達朗)

 時代が変わるとき。常識が覆るとき。背後には「イノベーター」と呼ばれる人がいる。魔法使いである必要はない。なかでもイノベーション後進国日本に必要なのは、現場志向のサムライたちだ。『イノベーションファームって、なんだ?!』(朝日新聞出版)で紹介した、トーマツベンチャーサポート株式会社の未来を拓くサムライたち。今回は特別に、事業統括の斎藤祐馬さんの記事を公開する。

*  *  *
 斎藤祐馬とは、どれほど熱い人なのか。彼が成してきたエピソードを知るうちに、いつの間にか屈強な体格をした体育会系の人物を想像していた。だが、やってきたのはその真逆を行くような文系男子。「意外」と思ったのもつかの間、斎藤はいきなりホワイトボードに向かって、ベンチャー企業の成長の仕方を示す「Jカーブ」を描き出し、ベンチャー支援の要点を説明し始めた。

 あぁ、これか! 斎藤のパッションを感じた瞬間だった。

■なぜ起業すると家族が苦しむのか

 今や東京だけで60人以上、世界各地で100人以上が活躍し、ベンチャー企業支援で一目置かれる存在となったトーマツベンチャーサポート(以下TVS)だが、そもそも彼の存在なしに、会社はここまで成長していなかった。

 経営者の参謀になりたい――。高校生で抱いた夢をかなえるため、斎藤は公認会計士を目指し、4回目の試験で合格。2006年12月に念願だった有限責任監査法人トーマツへ入社した。成し遂げたいミッションがあった斎藤にとって、この監査法人こそそれを可能にしてくれるはずの組織だった。

 話は中学2年生に遡る。当時父親が脱サラし、旅行代理店を起業した。すると生活は一変。家族5人で囲む一家団欒の食卓から和やかな雰囲気が影を潜めた。

 妻を働かせることを良しとしなかった父だったのに、母は新聞配達と新聞の集金のパートを始めた。事業を軌道に乗せようと苦しむ父の姿を見ながら、斎藤は何度も思った。


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