イチロー、大記録とともに限界説を払拭 一方で来季に悲観的な見方も… (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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イチロー、大記録とともに限界説を払拭 一方で来季に悲観的な見方も…

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来季も活躍が期待されるイチロー(写真:Getty Images)

来季も活躍が期待されるイチロー(写真:Getty Images)

イチローがいた幸せ

杉浦大介著

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 この活躍の後で、シーズン終了後にマーリンズが来季基本年俸200万ドル(約2億1000万円)のオプションを行使したことは当然。これで少なくともあと1年、私たちはメジャーの舞台でイチローの姿を見ることができる。

 ただ……そんな2016年もすべてが順風満帆だったわけではない。オールスター以降の打率は.245。7月は打率.250(40打数10安打)、8月は.209(67打数14安打)、9月は.270(63打数17安打)と尻すぼみの印象もあった。足並みを合わせるようにマーリンズもプレーオフ争いから脱落し、結局は79勝82敗でナ・リーグ東地区3位どまり。9月下旬には同僚ホゼ・フェルナンデスの死亡事故という悲惨な事件もあり、シーズン終盤は辛い日々が続いた。

 そして、来季の契約が決まったとは言っても、イチローは将来が安泰の立場にいるわけでもない。

「2017年が最後のシーズンになっても不思議はない。マーリンズは来季の200万ドルオプションは行使するはずだが、パワーのない第4の外野手だけに、接戦の7、8回に代打で起用する打者としては適していない」

 MLB.comのバリー・ブルーム記者は、今季終盤の時点でイチローの今後にやや悲観的な見方をしていた。実際に今後も1年ごとが勝負。2015年、あるいは今季後半のように苦しむようであれば、以降の現役続行は難しくなる。イチローの輝かしいキャリアが終盤に差し掛かっていることは間違いないのだろう。

 ただ、逆に言えば、不世出のヒットメーカーも黄昏期を迎えているからこそ、今季にその活躍が見れたことは喜びだった。特に夏前までにイチローが放った輝きこそが、ファン、関係者への贈り物。いつかその野球人生を振り返った時、キャリア終盤の大きなハイライトとして、2016年のプレーは語り継がれることにもなるのではないか。(文・杉浦大介)


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