マダコ1匹を丸ごとプレス! 度肝を抜かれる「たこ姿焼」が生まれたわけ (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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マダコ1匹を丸ごとプレス! 度肝を抜かれる「たこ姿焼」が生まれたわけ

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淡路島のマダコを1匹丸ごとプレスした「たこ姿焼」

淡路島のマダコを1匹丸ごとプレスした「たこ姿焼」

マダコを開くと、人の頭ほどの大きさになる

マダコを開くと、人の頭ほどの大きさになる

姿焼を考案した高田さん(右)と娘むこで「やま高」の店長、市吉さん

姿焼を考案した高田さん(右)と娘むこで「やま高」の店長、市吉さん

「タコ焼きまーす」 焼く前に大きさを確認してもらう

「タコ焼きまーす」 焼く前に大きさを確認してもらう

 ところがその翌年の95年1月、阪神・淡路大震災が発生、高田さんの酒店は全壊の被害にあった。自分も周りもガタガタの中、「何か名産品を作ってみんなを元気づけられないか」と模索している時に、たこ姿焼のアイデアが浮かんだのだ。

「あっと言わせたいし、度肝を抜かせたい。それにはタコ1匹やろ」。98年、震災により生じた「野島断層」を保存する北淡町震災記念公園(現在の北淡震災記念公園)のオープンに合わせて、公園に開設した共同店舗で販売を始めた。すぐに人気となり、7年前、お店を東浦ターミナルパークに移転。その後に、別の仕事をしていた市吉さんが手伝ってくれることになった。

 なぜたこ姿焼はおいしいのか。高田さんは「島のマダコがおいしいから。マダコは『鹿ノ瀬』(淡路島沖の砂地の浅瀬。豊富な魚種で知られる)にわくワタリガニやエビを食べて、ふかふかの砂地のベッドで生活する。(明石海峡の)速い潮流に鍛えられて、太くて短い足になる」と話す。

 市吉さんに、おいしく焼くこつを聞いてみた。それは、プレス機の締め具合だという。「ふんわり焼くのが難しい。締め過ぎるとパリパリのせんべいになってしまうし、弱すぎると半生になってしまう。タコの大きさや形によって締め具合も違ってくるから、調節が大変」。店で働きだした当初はプレス機の扱いに苦戦したが、今では、高田さんが太鼓判を押すほどの腕前だ。

「外側のカリッとした食感と、中の柔らかい食感、ピリッとする中にあるタコのうま味や甘みを楽しんでほしい」(市吉さん)

 そんなたこ姿焼だが、実は、自宅にいながらして味わうこともできる。インターネットなどで注文すれば、冷まして真空パックにしたものを送ってくれるのだ。袋から出して電子レンジで温めると、いいあんばいで楽しめるという。お酒のあてにも、子どものおやつにもおすすめのたこ姿焼。淡路島に行かれない人は自宅で、ぜひご賞味あれ。(ライター・南文枝)


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