“東京五輪世代”U-19日本代表が開いた世界の扉 新たな競争で戦力の底上げを! (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

“東京五輪世代”U-19日本代表が開いた世界の扉 新たな競争で戦力の底上げを!

このエントリーをはてなブックマークに追加
dot.
柏レイソルでレギュラーを掴み、U-19代表の守備を支えるDF中山雄太(写真:Getty Images)

柏レイソルでレギュラーを掴み、U-19代表の守備を支えるDF中山雄太(写真:Getty Images)

 U-19アジア選手権の“鬼門”だった準々決勝を突破し、内山篤監督が率いるサッカーU-19日本代表は5大会ぶり、実に10年ぶりにU-20W杯の出場権を獲得した。“サッカー新興国”のタジキスタンに4-0と大勝する形での突破だけに、対戦カードに恵まれたとの声も多い。

 確かに過去に日本の壁となってきた韓国、イラン、北朝鮮といった国より経験の部分で与し易さはあったかもしれないが、グループリーグ3戦目で前回王者のカタールを3-0で破り、準々決勝までの4試合で3勝1分、10得点、無失点という結果を残したチームには確かな強さがある。

 さらにベトナムとの準決勝では、タジキスタン戦からMF市丸瑞希(ガンバ大阪)をのぞく10人の先発メンバーを変更しながら3-0と快勝。一新された守備陣も高い個人技を押し出す相手の攻撃を封じきり、無失点の記録も5試合に伸ばした。アジア王者まであと1勝。世界への重い扉を開いたチームは活気に満ちあふれている。

 彼らの強みは状況に応じた的確な試合運び、そして個の特徴を生かし合うチームのビジョンだ。前回大会でコーチとして参加していた内山監督は当時のチームにも「手応えはあった」という。FW南野拓実(セレッソ大阪→ザルツブルク)を擁し、経験豊富な鈴木政一監督に率いられたチームはミャンマーで開催された大会の中で確かな成長を見せたが、守備的に戦う北朝鮮を押し切れず、PK戦で涙を飲んだ。

 コーチから昇格する形で前体制を引き継いだ内山監督が取り組んだのは、チームのベースを継続しながら経験を積み上げること。“飛び級”で参加していたMF坂井大将(大分トリニータ)を立ち上げ時からキャプテンに指名したのは象徴的だ。メンバーは新しくなっても、チームのコンセプトは継続される。もちろん、起用される選手の個性は新たな色として追加される。

「そうして継続していかない限り選手は生身の人間ですし、簡単にはこのハードルを越えられないというのが4回の失敗への答えだと思います」

 そう語る内山監督はベースとなるスタイルを口酸っぱく植え付ける一方で、選手が試合中の状況判断をしていける雰囲気を重視してきた。「選手が判断を共有できるということ。その環境を私が作ってきただけ」(内山監督)。チームは厳しい戦いの中でもベースを見失うことなく、しっかり試合を進めながら勝機を見出す意識を身に付けていたと言える。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい