子育てしないと日本は滅びる 夏野剛流「国を動かす理論」とは 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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子育てしないと日本は滅びる 夏野剛流「国を動かす理論」とは

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 東京都議会のヤジ問題は、女性や子育て世代に向けられる視線がいまも変わっていないことを示した。どうすれば変えられるのか。
AERAワーキングマザー1000人委員会のイベントにパネリストとして登場した夏野剛さんは「私たちこんなに大変なのに」と嘆くだけではダメだ、とワーママに喝を入れ、持論を熱く語った。

* * *

 子育てのために会社を休んだり早く帰ったりすることが申し訳ないなんて、1ミクロンも思う必要はありません。
 女性は出産と育児によって、1、2年はキャリアにブランクができてしまう。でも、それが何? ブランクを気にするのは、ずっと職場にいることで居場所を確保しようとする、努力を嫌う人たちでしょう? 現実的に休まざるを得ない人たちは、職場を離れてもまた戻ってこれるように頑張って能力を高めようとする。日本の終身雇用や年功序列、新卒一括採用という仕組みが、ブランクを許容していないというだけ。ここから改革しなければなりません。

 とはいえ、いるんですよ。これからは女性が働かなきゃダメだ、と言いながら、休んだり早く帰ったりする社員を評価しない上司や、息子の嫁が働くことに難色を示す姑が。家のことは一切せずにひたすら稼いできた男性たちや、お金がない時代に苦労して子育てを担ってきた女性たちです。彼らは選挙の票数も多いので、彼らの価値観が優先されてしまう。
 そこで子育て世代が不満や愚痴を言い、「私たち大変なんだからわかってよ」「男がもっと変わるべきだ」と訴えても、何の解決にもならない。だってそれに共感するのは、同じ年代の子育てしている人たちだけでしょう。それ以外の世代には響かないわけです。

 では、どうするか。

 電車内のベビーカーや時短勤務のワーママには厳しくても、「正論」をぶつければ賛成する人は多いんです。だから僕は子育て世代の言い分を「人口問題」として訴えます。
 日本は2010年から13年の3年間ですでに人口が100万人減っている。これは青森県がなくなった勘定です。2020年までにあと300万人減ると言われています。このままだと日本が滅びてしまう!
 そう言うと、自分は子育てとは関係ないと思っていた人たちも「それは大変だ!」と騒ぎ出す。政治家もようやく耳を傾ける。僕はそういう男性や政治家や、おじいさんおばあさんがもっと増えたほうがいいと思う。
 不満と愚痴ではダメ。もう大義と理屈しかない。子育てにやさしくない社会が日本の将来にとっていかにマイナスになるか、論理構築したうえで声を上げてほしい。
 マクロな視点でみると、今の社会が抱える問題と、働きながら子育てしている人たちが抱えている問題はまったく一致しています。高度経済成長期には、それでも経済成長しているからいいじゃんという意見に黙殺されてきたが、日本の将来が不透明な今なら、古い価値観を「正論」で言い負かすことができるんですよ。

 個人の意見では何も変えられない? そんなことはありません。気付いたことを僕のツイッターアカウント(@tnatsu)をメンションして(含めて)つぶやいてくれたら、18万人のフォロワーのうち共感した人がさらに広めてくれるはず。個人の力で社会を変えられるのが、今の時代なんですよ。

(2014年5月24日、AERAワーキングマザー1000人委員会キックオフイベントより再構成)

【関連リンク】
AERAワーキングマザー1000人委員会について
http://publications.asahi.com/news/428.shtml


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