「何がなんでも」と固執しない
「物事に固執する」という性格が強い人ほど、うまくいかない事態に直面すると、激しく心が動揺します。
たとえば、「何がなんでも仕事で成功したい」と固執している人は、仕事の業績が少しばかり低迷しただけで「なぜなんだ。どうすればいいんだ」と動揺してしまいます。
「どうしても、あの人と交際したい。私が幸せになれる相手は、あの人しかいない」と強く固執している人は、相手からちょっと冷たい態度をとられただけで「嫌われてしまった」と、心を取り乱すことになります。
ここで注意しなければならないのは、心が動揺すると、何をどうすればいいのかわからなくなって、冷静な判断力を失いがち、ということです。そのために、取り返しのつかないミスをして、いっそう手痛い失敗を招くことにもなりかねません。
また、本来なら相手から愛されるチャンスもあったのに、絶望的な気持ちにかられたために、みずから身を引く行動にでる場合もあります。
このような状況に追いこまれないためには、「固執しない」ことが大事になります。「仕事で成功したい」「好きな人と結ばれたい」と願うのはいいのです。ただし、「何がなんでも」「どうしても」という強い思いをもち、それに執着することは禁物です。それは、固執につながっていきます。
もっとラクな気持ちで、「こうなればいいなあ。そうするために、自分のできる範囲で精いっぱいがんばろう」くらいに考えておくほうが賢明です。
そうすれば、うまくいかない事態になっても動揺することはありませんし、冷静に対処策を考えることもできるのです。
無理だとわかったら、あきらめる
「あきらめるな」と、よく言います。たしかに、つらいことがあるとすぐにあきらめるようでは、大きなことは何も成しとげられません。継続することで成功の道がひらけます。
しかし一方で、どうがんばっても不可能なことがあるのも事実です。そのようなときは、上手にあきらめることも必要になります。どう考えても無理だとわかったのに、それでもがんばろうとすれば、その人の心には不満がたまるばかりです。