「動じない練習」をおこなう、もっとも適した時間帯は、夜眠りにつく前(※写真はイメージです GettyImages) 
「動じない練習」をおこなう、もっとも適した時間帯は、夜眠りにつく前(※写真はイメージです GettyImages) 

 他人のちょっとしたひと言。日々のニュース。たまたま目に入ったショックな光景など…。現代に生きる人はたくさんの情報に毎日さらされることによって心が疲弊しやすいですよね。特に5月は環境の変化による心の疲れが出やすい時期です。ちょっとしたことにいちいち反応し、動揺していては身が持ちません。そこで今回は、著述家の植西聰さんの著書『おやすみ前の1日1話 動じない練習』(青春出版社)から、「なにごとにも動じない心のコツ」について抜粋紹介します。

「なにごとにも動じない人」の4つの共通点

 ちょっとしたミスをして、誰かに叱責されたりすると、激しく動揺してしまう人がいます。一方で、そんなときでも、あまり動揺せず、冷静に対処できる人もいます。

  この精神的な動揺を抑える力のことを、心理学では「フラストレーション耐性」とよびます。

「フラストレーション」とは、直訳すると「欲求不満」のことです。もう少し詳しく説明すると、「『こうしたい、こうなりたい』という欲求がありながら、その欲求が満たされないときに起こる心理的な不満」のことです。

「失敗なんてしたくない」「人に叱られたくない」という強い思いがあるのに、そんな思いに反して、失敗をしたり、誰かから叱られてしまったりする。そのときに生じる不満が、「フラストレーション」です。

 また、その不満が背景となって「心の動揺」を生みだすのです。

 そんな状況に対して耐える力があり、冷静に対処できるタイプの人は、「フラストレーション耐性」が強い人です。そして「フラストレーション耐性」が強い人には、次の4つの共通点があることがわかっています。

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「失敗のあとは良いことが起こる」と考える