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強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となったTOKIO元メンバーの山口達也さんがグループから脱退し、所属していたジャニーズ事務所からも退所した。残る4人のメンバーは会見で、以前から飲酒による問題が起きていたことを語った。お笑い芸人のカンニング竹山さんは、アルコール依存症と診断された後輩芸人を世話していた経験から、断酒の難しさを語る。
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酒でどんな反応が出るのかって、人それぞれですよね。僕も毎日のように飲んじゃうからアルコール依存ってことになるんだと思うんですけど、幸いなことに飲んで喧嘩したり、暴力的になったり、女性を求めたりっていう反応が出ないだけ。芸人同士で飲むときは明るい酒が多いけど、ときどき「昨日はどうやって帰ったっけ?」って記憶が無かったり、興奮して議論しすぎちゃったり、迷惑をかけていることもありますよね。
ダルクで薬物依存から抜け出そうとしている人たちを取材したことがあるんですが、アルコールも覚せい剤も、依存症って似ているところがあると思う。要は自分で歯止めが効かなくなって、死ぬまでやるんですよ。専門家じゃないので詳しいことはわからないけど、お酒って、程度とかどんな態度になるかが人によって結構違うんじゃないかと思う。
山口君の場合は診断は出ていなかったそうですが、酒を飲んで人に迷惑かけて、しくじっちゃったわけで、そういう癖があったということですよね。病院で入院すれば肝臓の数値を下げることはできるけど、カウンセリングを受けて、自分の生き方とか生活を見つめ直さないと根本は変わらないんだと思います。
男だったら女性とトラブルになることはあるかもしれないけど、未成年はダメでしょ。1番やってはいけないことをしてしまったんだから、酒うんぬんはもちろん、その背景にある考え方とか生活を改めることから始めないといけないのかなと思います。
後輩芸人にも1人、お酒でトラブって会社をクビになったやつがいたんです。1年ぐらいして戻ってきて俺が面倒を見ることになったから、お酒を飲まないという条件で運転手として雇っていました。3年間続けられたら復帰する約束で。専門医に連れて行ったら「アルコール依存症ですね」って診断されたから、カウンセリングも受けさせていました。断酒会みたいに、同じ依存症の人たちと定期的に集まって洗いざらい話すんですよね。なぜ自分が酒に逃げちゃったかとか。それは薬物依存の治療と同じです。