フラリーマンがらみの記事を読むと、「妻が怖い」という理由が多く見受けられます。帰っても妻に嫌味ばかり言われるとか、家事を手伝ってもダメ出しばかりされるとか、わかりやすい理由付けは一種の麻薬です。帰りたくない気持ちに説明がついて(どこか正当化され)、そしてそれ以上考えないで済むようになります。
妻が怖いのが本質的な問題なのであれば、何がどうなってそういう状況に陥っているのかの洞察と話し合いが必要です(交際当初からそうで、怖い人が好きで結婚したなら別ですが)。
妻側からは、母親は育児から逃げられないのに、自分だけ、さっさと帰らずにふらふら逃げているのが許せない、という主張が見受けられます。
確かにそれはもっともなことです。男性が育児を「手伝う」のが当たり前のことになってきましたが、そもそも2人の子どもなのに夫は「手伝い」というサブの役回りで良しとする感覚に、納得のいかない女性は少なくありません。
新生児のときの3時間おきの授乳(ミルク)はほとんどの家庭で妻の役割でしょう。もう少し大きくなっても、保育園に送っていくお父さんは多くても、お迎えの多くはお母さんです。毎日5時とか6時に必ず仕事を切り上げなければならないストレスは並大抵ではありません。基本的に母親はワンオペを多く含む週7日、24時間勤務であるのに対して、父親はパートタイマーであるなら、ムカついてしまうのは無理からぬことです。
ここで、問題解決のために手伝いを増やすというのは、正しい答えではありませんが、脱線してしまうのでここでは割愛します。
■ワンオペ育児も「心理的ひきこもり」
私の回りにもこんな事例がありました。私がまだサラリーマンだったころ、残業時間の記録ホルダーのおじさんがいました。週休二日になる前の記録ですが、週休2日になっての誰も記録を更新できなかったのです。その記録なんと月300時間だそうです。