海外に数年間異動することになった大学の同級生は、小さな子どもを一緒に連れていくことに対して悩んでいました。3歳くらいの幼児期に英語と日本語が混ざった状態で暮らし、その後で日本に帰ると、やはり授業についていけなくなるケースが多いのだそうです。

 妹の夫は帰国子女で、幼稚園から中学まで海外にいました。そのため、日本に帰ってからは「帰国子女のためのクラス」があるところで勉強を続けたそうです。(そんな英語のクラスの中でも、英国や米国の訛りの違いに苦労したそうですが)

 日本では特殊な学校でない限り、すべての授業は日本語で行われます。その中に突然、学校では英語、家庭では日本語を使っていた子が入れられたらどうなるでしょう。普段から日本語への接触がみんなの半分しかなかったわけですから、なかなか周りについていけません。テストも当然日本語で書いてあり、答えも日本語で書くわけですから、言っている意味をうまく読み取れなかったり、書きたいことを書けなかったりします。その結果、テストの点数が悪くなり、周囲に対するコンプレックスが生まれることがあります。

 私も小さいころ、たまに外国人の先生が幼稚園にきて、遊びながらちょっとした英語を教わった覚えがあります。英語でみる童話、のようなテレビも見た気がします。それでも、覚えているのは「be quiet(静かに)」のたった1つだけです。中学1年生のころにも半年弱くらい英語の塾に入りましたが、宿題が多く大変なのですぐにやめました。そこで覚えているのは……、先生が友人のノートでゴキブリを潰したことくらいです(衝撃でした)。今振り返ってみると、塾に関しては完全に時間の無駄だったな、と。私は計算ミスがとても多かったので、ならば代わりにそろばんでもやっていたら理系科目がラクになったのに、と思います。

 息子も、幼稚園で習ったらしく「トンボはドラゴンフライだよ」と思いっきり日本語英語の発音で教えてくれましたが、果たして英語という「日本語とは別の言葉がある」ということさえ理解しているか謎です。トンボの別の呼び方がドラゴンフライ、くらいに考えていそうです。

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも
次のページ