由希子さん:う~ん、まあ……そうかもしれません。
しぎはら:そんなタイプの女性が元彼のフェイスブックに楽しそうに写っていたら、平静でいられないよね。そんなの女性だもの、当たり前のこと。嫉妬しない女はいないの。「私は嫉妬しない」っていう人は、自分の気持ちにフタをしているだけだと思うの。大切なのは、嫉妬という感情をいかに自分の糧に変えるか。
由希子さん:……そうか、そうですよね、私、ずーっと、嫉妬していたんですね。だから、そういうコたちが嫌いだったんだ。元彼のこともなんだか許せない気持ちになっちゃって。
しぎはら:ホントは私だって華やかな格好をして、男の子からチヤホヤされてみたい、そう思ったことあるんじゃない? それでいいのよ、その気持ちを生まれ変わる力に変えるだけのこと。由希子さんがヒアリングシートに書いた「モテ、モテ、モテ」のためには、由希子さん自身が華やかな女性になればいい。イメージできる?
由希子さん:そうですね。図々しいかもしれないけど羨んでいたコたちよりも華やかで、あのコたちになかった奥ゆかしさをもっている女性。それが、なりたいイメージです。
しぎはら:あら、いいじゃない。きっとなれるわよ。
由希子さん:もしも街で昔の彼に偶然会ったら、「くそーっ、惜しいことした」と思われるようなイイ女になりたいです。とにかく前に進みたい気分ですね。
そうか、私、あのコたちとは別の角度から超えればいいっていうことなのかな。なんだかうまく言えないんですけど今、不思議にちょっと心が軽いです。
■失恋の痛みで、トラウマを抱えているあなたへ
失恋って辛いですよね。本気で好きだった恋ほど、失恋の痛手は大きいものです。そして、失恋には他のトラウマもからみついて、心をより頑なにすることがあります。由希子さんしかり、です。今この本を読んでいる方の中にも、過去の失恋から完全に立ち直れていない人がいることでしょう。
でも、その感情を断ち切れないままそこに新しい恋愛を求めても、幸せにたどり着くことはできないのです。なぜなら、あなたの中に100%相手を受け入れる用意ができていないから。男性はそれに無意識に気づいてしまいます。もしあなたが逆の立場だったらどうでしょうか? 心のどこかに前の彼女とのことを引きずっている人と恋愛したいと思いますか? あなたにはそんなズルい女ではなく、ピュアな気持ちで新しい恋愛に向かっていってほしいと思います。
さて、涙を拭いながらきっぱりと前を向き始めた由希子さん。辛いことを思い出させてしまったけど、ここまで聞いたのは、服のパワーを借りて自分の人生を切り開いていくという覚悟を持ってほしかったからです。
そして彼女は、小さなプライドを大切にするよりも、自分が幸せになるために心の澱を振り払おうと決心したのです。また、自分がなりたい未来の女性のイメージも言葉にしてくれました。この言葉で、服に意思を込めることができます。
私は、由希子さんが自分に自信を持って、さらに恋する気持ちを早く取り戻せるよう、女性らしい柔らかな魅力が花開くような一着が必要だと感じました。
ここから由希子さんのなりたいイメージに、具体的に近づいていくことにします。
■服を選ぶ前にヘアスタイリングとメイクで準備!
しぎはら:ヒアリングシートの憧れの著名人のなかで、一番近づきたいのはどの人?
由希子さん:憧れるのは清楚で知的な感じの、松下奈緒さんみたいなタイプですね。
しぎはら:松下奈緒さんは落ち着いて上品なイメージに見えますよね。それでいて、相手をくつろがせる柔らかさもある。内面的な優しさも感じますよね。
優等生のお嬢様という感じだけど、その裏に強い意思がにじみ出ていると思わない? 誰が見ても毎回同じイメージの“松下奈緒さん”を貫いているのって、簡単なようでいて簡単じゃない。おとなしいようでいて、ただおとなしいわけじゃないんです。なぜなら、裏には圧倒的な意思の力があって、あえて自分でそれを選んでいるからだと思うの。
ところで、いま髪をおろすと、どのくらいの長さ?