大谷(左から2人目)のもとに集まって喜ぶ日本ハムの選手たち=28日、西武プリンスドーム、北村玲奈撮影 (c)朝日新聞社
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 最大11.5ゲーム差を覆して4年ぶり7度目のリーグ優勝を決めた北海道日本ハムファイターズ。栗山英樹監督が『北の国から2016 伝説』と名付けた奇跡的な大逆転劇を成し遂げることができた要因は何だったのか。データ面から探ってみたい。

 優勝決定の142試合までのチーム成績を見ると、得点数はリーグ3位の616点、失点数はリーグ最少の466点。以下、チーム打率.267(リーグ1位)、120本塁打(同2位)、132盗塁(同1位)、74失策(同2位)、先発防御率3.25(同2位)、救援防御率2.70(同1位)。この数字からも投打のバランスが非常に良く、“走って守れる”チームであることが分かる。2位に終わった昨季と比べて最も大きく変わったのは、対ソフトバンク戦の勝敗。直接対決での勝負強さだった。

 最終的に首位に12ゲーム差を付けられた昨季は、ソフトバンクとの直接対決で9勝15敗1分けと大きく負け越した。じわりじわりとゲーム差を縮めて敵地に乗り込むも、勝負どころでことごとく黒星を喫して対峙する度に背中が遠くなった。しかし今季は、3連戦7カード中5カードで勝ち越しに成功。さらに9月21日、22日の敵地での天王山でも2連勝を飾るなど、直接対決を迎える度に相手にダメージを与え、今季はソフトバンク戦15勝9敗1分けという、昨季と真逆の数字を残してみせた。

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