■戒名についてはどう考えればいい?
「戒名」は宗派によって呼称(法名・法号など)や考え方も違います。仏式葬儀では菩提(ぼだい)寺から授与されるのが原則。最近は院号や位号(居士・信士など)にこだわることなく、自分の希望する文字や、生前に自分自身が考えた戒名を住職と相談することもあります。
いずれにしても戒名を授かることは、同時に供養責任を住職に委ねる証しでもあるので、お布施は命名の御礼ということではありません。その後の供養をお願いするという気持ちをもって、お寺と直接相談するのがベストです。
(取材・文/塩田真美)
【葬式にかかる費用の内訳】
※『遺族のための葬儀・法要・相続・供養』(二村祐輔監修/池田書店)をもとに作成
<葬儀費用>
・祭壇、棺、火葬など、葬儀・告別式自体に関わる費用
・斎場ホール使用料、設備費、人件費
・遺体搬送・保管料など
・返礼品、香典返しなど外注品代
<お布施>
・通夜勤行、式勤行
・火葬場同行、炉前勤行、初七日勤行
・戒名料
・車代などの経費
<飲食・接待>
・通夜振る舞い
・火葬場での軽食
・葬儀後の精進落とし
<その他>
・親族などの宿泊代
・特別なお礼
・関係者への不祝儀、心付け
・飲料など、その他の雑費
※週刊朝日ムック『はじめての遺言・葬式・お墓』より
日本葬祭アカデミー教務研究室代表・葬祭カウンセラー 二村祐輔さん
ふたむら・ゆうすけ/葬儀コンサルティング、講演活動などを展開。テレビでも活躍。葬儀社に約18年間勤務し、2000件以上の葬儀にかかわる。『60歳からのエンディングノート入門 わたしの葬儀・法要・相続』(東京堂出版)など著書多数