【Q3】喪主は誰がやる? 配偶者? 長男・長女?


【A3】決まりはないが、後々の供養までよく考えて決定を

 喪主は基本的に、葬式だけでなく、墓を継いで三十三回忌の弔い上げまで法要を取り仕切る役割を担います。喪主を誰が務めるかについては、後々の供養のことまで含めて考え、事前に話し合っておくことをおすすめします。喪主を配偶者、あるいは長男・長女がやらなければいけない決まりはありません。二男夫妻が家業を継いで親と同居している場合など、二男が喪主を務めるのが適しているケースもあるでしょう。

 配偶者が喪主になってもかまいませんが、高齢の場合、葬式以降に続く法要をほかの誰がサポートしていくのかを検討する必要があります。なお、葬儀費用は祭祀主宰者(喪主)が窓口になって支払い手続きをしますが、全額を喪主が負担するという法的な義務はありません。誰がどのように費用を負担するのかも事前に話し合っておきたいものです。

【Q4】戒名の種類を知りたい。「院」の意味は?
【A4】院号は本来、お寺への貢献度を表します

 葬儀が仏式の場合、戒名が必要です。ただ戒名は、仏教の宗派によってさまざまな呼び名があります。「戒名」と呼ぶのは天台宗、真言宗、浄土宗のほか、曹洞宗、臨済宗などの禅宗系です。浄土真宗では「法名」、日蓮宗では「法号」と呼びます。戒名の最高ランクに位置するとされる「院号」はもともと、寺院を建立するなどお寺に貢献した功績者に授与されるものでした。

 しかし、江戸時代後期ごろから、裕福な庶民がステータスとして院号を金銭で「買う」という変化が出てきたとされます。戒名の格付けが進み、ランクが上がると戒名の料金も高くなるという考えも浸透していきました。

 戒名はいくつかの部分で構成されます。最高位の院号には季節感などを考慮した文字、院号の次のランクの「道号」には趣味や生き方など故人がしのばれる文字が使われます。道号の次の「戒名(法名・法号)」が本来の戒名です。「位号」は仏教徒としての位とされます。

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