続く跳馬は内村が得意とする種目。周囲と差をつけるためにもミスなく決めたいこの場面で、内村は勝負強さをみせる。自身が「跳馬の完成形」だと話す技、リ・シャオペンで完璧と言っていい着地を決め、15.566点の高得点。

 しかし、ベルニャエフも譲らなかった。内村の直後にドレグレスクを跳び、着地もまとめて、15.500点。ここでも合計得点で首位を譲らず、ベルニャエフが暫定トップをキープ。2位の内村との点差は0.421点。ハイレベルな演技の応酬に会場は大きく沸く。

 5種目の平行棒はベルニャエフがもっとも得意とする種目で、予選でも1位を獲得している。内村が金メダルをとるためには、ここで何とか引き離されずに食らいついておく必要がある。

 この種目でベルニャエフは内村にプレッシャーをかける。ひとつひとつの技を丁寧に正確にこなしていき、着地までほぼ完ぺきな形にまとめる。16.100点と、他を圧倒する高得点をたたき出す。これにより、内村に少しもミスできない状況を作り出した。対する内村も、美しい体操で食らいつく。大きなミスなく演技をまとめ、最後の着地だけわずかに前に一歩。予選より点を伸ばして15.600点をマークした。しかしそれでも、ここでベルニャエフとの点差は0.901点にまで開いてしまった。

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