わたしがこれを始めたのは、30代の半ば。30代を中心に次世代のリーダーを作りたかった。
ところが、何年かやってきた時に、わたしよりはるかに年上の60代、70代の経営者が参加されるようになった。
ある時、そんな人たちに、尋ねた。
「ここで何を求めているのですか?」
返ってきた答えの本音は、最終的には、「年下の仲間が欲しくて……」だった。
「同年代や年上と付き合っていると、病気の話題が増え、葬式に行くことが増える。かといって、部下や取引先の若い人と遊ぶわけにもいかない。大谷さんは、まだ分からないかもしれないけれど、若い友達ができるって本当に財産だよ」
と、言われた。
そして、50歳過ぎて、その気持ちがかなり分かるようになった。
実際、葬式が増えた。
話題も、「◯◯さん、手術したらしいよ」「これが健康にいいよ」そんな内容が増えた。
正直、「これでいいのだろうか」と、ふと思った。
環境を変えてみたくて、大学院に行くことにした。
法政大学大学院の政策創造科に入学、そこで出会うメンバーは、20代でも30代でも同級生。
20代でもパソコンやゲームやアニメなど、わたしより詳しい話題はいっぱいある。