BCリーグ富山のユニホーム姿を披露するタフィ・ローズ。左は吉岡雄二監督
BCリーグ富山のユニホーム姿を披露するタフィ・ローズ。左は吉岡雄二監督
この記事の写真をすべて見る

 プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの富山GRNサンダーバーズに入団したタフィ・ローズ外野手(46)は6月3日、富山県の高岡市役所で会見に臨み、「選手として、コーチとして、自分ができることに全力を尽くす」と意欲を示した。富山とは選手兼任野手コーチとして契約、背番号は16。4日からチーム練習に合流し、6日正午から高岡西部総合公園野球場でプレーボールとなるリーグ公式戦のソフトバンク戦(3軍)に出場する予定だ。

 近鉄、巨人オリックスでプレーし、「史上最強の助っ人」と呼ばれたパワフルな体はそのまま。流ちょうな日本語でファンに愛された話術も変わらなかった。「富山に来ることができて大変うれしい。ホームランを打ちたい」と述べ、ファンに対しては、「タフィーと呼んで」と親しみやすさをアピールした。

 入団は、近鉄時代の同僚で、昨シーズンから富山で指揮を執る吉岡雄二監督からのラブコールによる。会見では、4月上旬に打診を受けてから現役復帰を決意するまでの経緯が披露された。ローズは吉岡監督の依頼を「必要としてもらえるなら」と快諾した。ただし1カ月間はトレーニングを行って体の状態を確認し、週5日間、2~3時間の練習をこなすことができたので5月中旬、確信を持ってOKと返事した。

 球団との交渉の間、ローズ側から金銭面での条件提示はなかった。BCリーグでは選手1人あたり給与の上限が月40万円という規定があるため、NPB(日本プロ野球機構)時代とは比較にならない薄給でプレーすることになる。黒田博樹投手の広島復帰以来、すっかり定着した「男気」あふれる日本球界復帰の物語が、ローズにもあったということだ。

次のページ