1年4カ月間の時限立法でしたが2度延長され、13年3月末で終了しました。

 今回、安倍首相が新型コロナの緊急対応策として、4308億円の財政措置と、中小企業に無利子・無担保の融資を1兆6千億円規模で実施すると表明したとき、あの法律がよみがえったと思いました。

 だけど、(安倍)晋三のは金額が少なすぎる。日本は400兆円以上の内部留保がある豊かな国なんです。その上、政府が発行する国債を日銀は引き受けてくれる。年収600万円以下の人たちを対象に、1世帯当たり一律50万円でも100万円でも生活費としてタダで配り、困っている企業には無利子・無担保で10兆円でも20兆円でも青天井で貸し出したらいいんですよ。

 ちなみに、私は政界を引退し、現在、航空保安業務の会社と太陽光発電の会社を経営しています。4月15日にはコロナ対策特別手当として、従業員1人当たり6万円を一律支給する予定です。従業員は約2千人いますので約1億円かかりますが、彼らを守るためです。

 晋三には、出し惜しみしてちゃダメですよ、と言いたいね。

(本誌・上田耕司)

週刊朝日  2020年4月17日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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