京都大学(撮影・多田敏男)
京都大学(撮影・多田敏男)
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京大合格者のなりたい職業ベスト5(週刊朝日2020年4月17日号より)
京大合格者のなりたい職業ベスト5(週刊朝日2020年4月17日号より)
京大合格者の追い込み時期の勉強時間と睡眠時間(週刊朝日2020年4月17日号より)
京大合格者の追い込み時期の勉強時間と睡眠時間(週刊朝日2020年4月17日号より)
京大合格者の関心がある世の中の問題ベスト5(週刊朝日2020年4月17日号より)
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京大合格者が選んだ「いま一番会いたい有名人」(週刊朝日2020年4月17日号より)
京大合格者が選んだ「いま一番会いたい有名人」(週刊朝日2020年4月17日号より)

 「西の雄」、京都大学。京大合格者たちの素顔が知りたいと、週刊朝日では合格した学生を対象にアンケートを実施した。628人から寄せられた回答を分析。勉強時間・睡眠時間・将来なりたい職業──。ピカピカの京大生たちの素顔にご注目あれ。

【京大合格者の勉強時間と睡眠時間はこちら】

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 アンケートは628人から回答が寄せられた。工学部(212人)が最も多く、全体の約3分の1を占める。文系で最も回答者が多かった学部は法学部(73人)だった。質問は、「京大を目指し始めた時期・きっかけ」「センター試験後から2次試験までの1日の平均の勉強時間・睡眠時間」「将来なりたい職業」「最も関心のある世の中の問題とその理由」「いま一番会いたい有名人」。

 京大を目指し始めた時期は、「高2」が182人(29%)。次いで「高3」の157人(25%)、「高1」の152人(24%)と続く。大半(約8割)は高校進学後に視野に入れていた。
 
 きっかけは、「学科が設定されていなくて、法律系と政治系の両方の道に進める選択ができるから」(法・札幌北)、「理系分野と言語学を結び付けられる文理融合型の京都大総合人間学部をたまたま見つけて」(総合人間・渋谷教育学園幕張)など、専攻の学際性に魅力を感じたという回答が多かった。

 また、「研究がしたいから。山中伸弥先生のノーベル賞受賞で京大がいい大学と知った」(薬・大宮)、「興味を抱く分野で高度な研究ができると考えた」(総合人間・県立長野)など、研究力に惹かれたという答えも目立った。さらに、「将来なりたい職業」でも、最も人気が高かったのが「研究者」(117人)。

 英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」が発表する「THE世界大学ランキング日本版2019」で、京大は研究力を評価する「教育成果」スコアで1位。総合ランキングでも東大を抑え、首位の座を射止めた。こうしたことも回答に影響しているだろう。

 さらに、文化を生み出す古都の魅力がきっかけになった合格者も多い。「京大が舞台の小説『鴨川ホルモー』を読んで魅力を感じた」(理・千葉東)、「京大や京都が舞台の本を読み、京都への憧れが生まれた」(総合人間・横浜翠嵐)、「吉田寮が旧帝国大学の名残を色濃くとどめていたから」(文・海城)といった回答に表れている。ちなみに、『鴨川ホルモー』の著者、万城目学は京大出身の作家だ。
 
 独自の学風も、ほかではなく、京大を選ぶ大きな理由となっていた。例えば、「自由を尊重。日本の大学で一番魅力的だった」(工・東京学芸大附)、「入試の時には必ず謎の像(折田先生像)が設置され、また卒業式はコスプレする人がたくさんいたりと、面白い人ばかりいる。このような人たちと共に語り合い、学びたいと思った」(総合人間・片山学園)などだ。
 

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合格者は何時間勉強して、どれくらい寝ていた?