外国人がラカイン州に入ることはできず、インターネットもブロックされている。現地からの情報が入りにくいが、昨年から戦闘は激化し、ミャンマー政府は、ラカイン人の軍事組織をテロ組織と認定。現地は内戦状態になっているようだ。
そこに降りかかった新型コロナウイルス。ラカイン人の軍事組織は、1カ月の「コロナ停戦」をミャンマー軍に投げかけたが無視されたという。
ミャンマー国内の少数民族とミャンマー軍の対立や難民問題は、いまにはじまったことではない。しかし新型コロナウイルスは、難民や兵士にも平等に感染していく。
難民はウイルスが怖くてもキャンプから出ることができない。感染者が出たことで、そのチェックはさらに厳しくなったようだ。国連や援助団体のスタッフの救援も制限されている。兵士は敵対する軍隊からの銃声と同時に、背後から忍び寄るウイルスとも戦わなくてはならない。
ラカイン州やバングラデシュ南部から情報が届くたびに天を仰いでしまう。