創業家と大戸屋の埋まらない溝。プロキシーファイトは激しさを増している。大戸屋の株主は約6割が個人株主で占められているため、「当日にならないと結果はわからない」(前出の大戸屋関係者)という。
本誌は、コロワイドにも取材を求めたが「取材には応じていない」との理由で断られた。
久実氏は、誰よりも現場にこだわった。晩年も「こんな時代だからこそ、ますます店内調理が大切だ」と言っていたという。前出の大戸屋社員は、今の創業家に何を思うのか。
「智仁さんは、こんなやり方で取締役になるのではなく、大戸屋で一から汗水流して働けばいい。社員は今でも受け入れてくれると思う。久実前会長がそういう方でしたから」
結末はいかに……。(本誌・西岡千史)
※週刊朝日 2020年6月26日号