「歯周病菌は、歯周ポケットや虫歯の穴から入ってくるので、そこを塞げばいい。虫歯や歯周病がある人は歯科医院で治療しましょう。毒性の強い歯周病菌が体内に入ることを防止することができます」

 歯周病が重症化する前に、歯垢や歯石を取るために歯科医院に行ったほうがいいという。そこで自分に合った口腔ケアの方法を聞くことも可能だ。

 同時に、ホームケアも大切だ。花田教授によると、家では1日2回ほど歯を磨き、数日に一度はデンタルフロスで歯と歯の間を掃除するのが目安となるという。こまめにうがいもし、病原性のある細菌が、口腔内にない状態にすることが重要だ。

 舌の汚れは、専用のクリーナーでとるといい。舌が白く見えるのは、舌に食べかすや細菌がたまっているからだ。舌を傷つけないように使うには、奥から手前に向かって軽い力で動かす。細菌の繁殖を抑え、口臭も防いでくれる。(ライター・井上有紀子)

AERA 2020年7月13日号より抜粋