※写真はイメージです (GettyImages)
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 コロナ禍によって、壊滅的な打撃を受けている観光業界。多くの自治体で支援のための割引事業を実施。

 良心的な価格の上に感染対策もしっかりしている、ポストコロナ時代の新たなサービスが全国各地で生まれている。

 山形県戸沢村で「最上川舟下り義経ロマン観光」(大人1人税込み2400円)を行う「最上峡観光開発」は、山形県民対象の「ワンコイン(500円)乗船」サービスを始めた。代表取締役社長の芳賀由也さんは「6月以降の予約が増えています」と話す。今後は対象を広げ、食事も含めた割引商品を販売する予定だ。

 大和自動車交通(東京都)は、共立メンテナンスと連携して自宅から宿泊施設までタクシーで往復するプランを作った。鉄道やバスといった公共交通機関を利用することに不安な人向けだ。送迎可能地域は東京23区と三鷹市、武蔵野市で、対象宿は箱根の「季の湯雪月花」や河口湖の「ラビスタ富士河口湖」など8施設。人数や宿にもよるが、キャンペーン中の9月末までは1泊2食付きで1人当たり2万~3万円台(4人1室の場合・税込み・入湯税別)。

 感染リスクがない究極の旅が、現地に行かない「オンライン旅」だ。古民家を再生し、宿泊客同士の交流が売りの宿「地域まるっと体感宿 玉村屋」(福井県南越前町)では、オンライン宿泊も実施している。現地に来られない人に、ネットを通して人との触れ合いを楽しんでもらう。各回定員4人で、2時間制(税込み2千円から)。参加者に朝食で提供される甘露梅肉と米(3合)が後日届くプランもある。

 温泉好きな人には「オンライン温泉」もいいだろう。宿側が発信する動画を見て温泉気分に浸る。「皆生菊乃家」(鳥取県米子市)では、湯船から海が見える映像をツイッターで公開している。

「温泉だけでなく、18年前から宿で週末に開催しているフォークソングライブの様子もオンラインで公開しています。遠方の方に、宿に親しみを持っていただけるようにしています」(代表取締役の柴野憲史さん)

 温泉エッセイストの山崎まゆみさんはこう話す。

「個人的には現地で湯に浸かりたいですが(笑)、オンライン温泉ツアーは介護施設でも大好評と聞きます。気軽に旅に出かけられない人でも、旅行気分が味わえます。旅に出たいという気持ちを高めるために活用するのもいいと思います」

 ポストコロナ時代の旅はどうなるのか。観光行動学を専門とする立教大学観光学部の橋本俊哉教授はこう話す。

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