占師、作家 しいたけ.
占師、作家 しいたけ.
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※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

【絵でわかる】しいたけ.流“タイプ別トラブル回避法”

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Q:家族のことで相談させていただきたくメールしました。最近、私は初めて好きな人ができ、自分はレズビアンだと気づきました。家族にはカミングアウトできていません。家族に上手に伝える方法はありますか?特に祖母は昔ながらの考え方です。現在は片思いの状態でパートナーはいません。(女性/事務員/うお座)

A:初めて好きな方ができたとのこと。こういう素敵な話がもうちょっとフランクに、気軽に報告できる世の中がくるといいなとすごく思います。

 ちょっと自分の話になってしまうのですが、僕が占いという仕事を始めたときにすごくありがたかったのは、家族の誰からも反対されなかったことなんです。「占いを仕事としてやっていこうと思う」と報告したとき、うちの親は説教したり勘当したりせずに「面白そうじゃん」と言ってくれました。すごく助けられた。後になって、親に「何であのとき反対しなかったの?」と聞いたら、「あなたは自分の好きなことをやるために、夜も働いたりしていたから」って。そこに信用があったみたいなんです。

 親って子どもが想像している以上に子どものことを見ていると思います。欠点も含めて。親や家族にとっての一番の願いは、その子が幸せに生きていくことです。幸せに生きているかどうかを判断する、僕なりの基準があるんですが、それは「職場の同僚や友達から、タケノコご飯とかをもらってくる人かどうか」だと思うんです。「作りすぎちゃったから食べて」って。

 手作りのものは、あげる側も人を選びます。その人の幸せのお手伝いをしたいから、おすそ分けをする。壁がある状態の人には、手作りのものまで渡そうと思いませんから。

 それで言うと、僕が親に反対されなかった理由も、バイト先からよく作りすぎたカレーとかをもらっていたからじゃないかと思っているんです。「この人は外の世界で愛されてる。だからどこに行っても軌道修正してくれる人がいるだろうし、間違ってることは間違ってるよって言ってくれる人に囲まれていくだろう」と。だから占いという、世間的に少数派の道を歩もうとしても、応援してくれた。

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