結婚観で言うと、「ヒロシです」のネタでブレークしたとき、一時的に女性がすごく「寄ってきた」こともありました。それまで女の人と遊ぶ約束をしても、ドタキャンされるなんて日常茶飯事でした。それが、売れたら急にその相手から連絡が来るなんてことが増えたんです。そういう人は結局、成功した僕を好きだっただけ。異性への不信感が募り、「結婚はしたくない」という気持ちがどんどん高まっていったんです。
大災害が起きたときは、結婚希望者が増えると聞きますが、正直に言うと、そういう感覚がよくわからないです。今回の緊急事態宣言中もずっと一人でしたが、心が揺れることはありませんでした。焦って結婚し、結局離婚した知り合いも多い。女性の場合は出産も関わるので、多少事情は違うのかもしれませんが、慌てて結婚して幸せになれるのかなと思います。
僕は普段仕事を受けるとき、一見良さそうな話でも自分が違和感を抱いたら断ることにしています。結婚に関してもそれは一緒。最後は自分で決めるしかないですが、もし迷うのであれば、やめておいたほうがいいんじゃないかと思います。
(本誌・松岡瑛理)
※週刊朝日 2020年7月31日号