世界最高峰のモータースポーツであるF1の現役ドライバーは、世界でたった24人しかいない。小林可夢偉はその一人、日本人として9人目のF1レーサーだ。そんな彼にトレーニング方法を聞いてみた。

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 F1レーサーの仕事は、いかに細かくブレーキを踏み、正確にハンドルを切るか。それをひたすら繰り返していく作業です。精密機械でないと務まりません。普通のスポーツ選手はモチベーションや気合が重要かもしれませんが、F1レーサーは違う。気合でクルマを動かせるのなら苦労しません。勝てるレーサーは性格もすごく細かい。だから、ドイツ人が多いんです。(笑い)

 僕は、なるべくいつも頭を動かすようにトレーニングしています。たとえば、朝起きてすぐしゃべるとか、何かを考えるとか、とにかくすぐ行動する。僕は起きて10秒でクルマの運転ができます。そういうことが、レースの一瞬の判断や反応に生きることがあります。

※週刊朝日2012年2月17日号


週刊朝日