慶応大学に通う石沢翔さん。彼女がいないとは思えないほど好青年だ(撮影=吉田みく)
慶応大学に通う石沢翔さん。彼女がいないとは思えないほど好青年だ(撮影=吉田みく)
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パパ活アプリで女性とやり取りした実際のLINE画面(画像=本人提供)
パパ活アプリで女性とやり取りした実際のLINE画面(画像=本人提供)

 草食系男子と言われる言葉は、今ではあまり聞かれなくなったが、最近の若い男子の恋愛観はいまだ複雑なようだ。たとえ高学歴でイケメンという誰もがうらやむスペックがあっても、あえて特定の彼女は作らない。だが、マッチングアプリで手当たり次第に「会える女の子」を探して、その日ごとに彼女の代わりにする。そんな“恋愛”が有名大学の男子には増えているという。その真意を取材すると、ただのチャラい大学生とは違う、女性に対してのピュアな一面が見えてきた。

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「その場限りで関係が終わる方が、気が楽なんです。もし彼女を作るなら、2年間くらい付き合う覚悟がないとダメだと思う。だったら、彼女はいなくてもいいかなって」

 千葉県在住の大学生・石沢翔さん(仮名・21歳)は、ここ数年、あえて特定の彼女を作らない生活を送ってきた。石沢さんは千葉県内の有名私立高校を卒業後、慶応義塾大学へ進学した“エリート”だ。テニスサークルに所属し、幹部としてサークルを仕切ったことあり、コミュニケーション能力も申し分ない。今は家庭教師のアルバイトで月に5万円の収入を得ながら、就職活動の準備をしているという。

 爽やかな好青年でイケメンの部類に入る石沢さんがあえて彼女をつくらない理由は何なのか。

「彼女って、とくかくお金と時間がかかるじゃないですか。今のバイト代では彼女を満足させられる気がしないんです。それなら彼女を作らない選択をした方が合理的だなと思ったんです。僕の大学の友達でも同じような考えの奴は多いですよ」

 もちろん、女性経験がないわけではない。中学、高校時代にそれぞれ1人の女性と2年間ずつ交際した。高校時代の彼女とは、石沢さんが大学に進学して1人暮らしをしたことにより疲れてしまい、彼女に対して気をまわしてあげることが難しくなったのがきっかけで別れることになったという。

 別れ際は、2か月くらいかけて会う日数を減らす、LINEのレスポンスを遅くするなどの“匂わせ”をしてから別れたそうだ。

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マッチングアプリを3つ同時並行して使う