健康で質の高い暮らし、QOL(Quality of Life)の高い生活に「おいしい」という感覚は大切です。
その感覚は「残っている歯の数」によって大きく左右されるのです。
ほかにも、「かみ合う歯が多い人ほど脚力やからだのバランスをとる能力が高い」「運動機能が高い人ほど歯の数や咀嚼できる食品数が多い」という調査結果もあります。
「歯」は、質の高い暮らしや健康長寿に大きくかかわっているのです。
残っている歯が多いこと、かむ力のあることが、要介護を予防し、健康寿命を延ばすことに影響するとおわかりいただけたでしょうか。だからといって、「歯を失ったら終わり」ではありません。
自分の歯はほとんどなくても、義歯を使用している人は、義歯を未使用の人に比べて認知症を発症する割合が低く、20歯以上自分の歯が残っている人とほぼ同様との調査結果があります。
また、義歯を使用すると、転倒のリスクが少なくなることもわかってきています。
たとえ自分の歯を失っても、入れ歯やインプラントなどの義歯で歯を補えば、お口の機能は回復します。
歯を補う方法の中でも、特にインプラントはかむ力が強く、「第二の永久歯」ともいわれます。
インプラントでお口の機能を回復することは、要介護を予防し、健康寿命を延ばすことに大きく貢献する可能性があるのです。
※『「かめる幸せ」をとり戻す』より抜粋