窃盗や威力業務妨害などの疑いで二度にわたり逮捕された迷惑系YouTuberの「へずまりゅう」こと原田将大(しょうた)容疑者(29)。実は、本サイトは街頭インタビューで、偶然にもへずまりゅうを取材していた。取材当時は低姿勢で、せいぜい自己主張が強い若者というくらいの印象。まさか二度も警察に逮捕されるほどの「迷惑者」だとは思わなかった。逮捕容疑となった二つの事件も、本サイトの取材後に起こしている。何が彼を犯罪行為にまで駆り立てたのか。
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それは、本当に偶然だった。記者がへずまりゅうを取材したのは4月15日。配信記事「リスク承知でパチンコ店に通い続ける理由とは 『生活の支えになる』『時間つぶす場所がない』…客の『主張』を聞いてみた」の取材の一環で、緊急事態宣言下でもパチンコ店に通う客に主張を聞いて回っていた時のことだった。複数の利用客の一人として、街頭取材に答えたのがへずまだった。
東京・上野の繁華街。日が沈みかけ、繁華街に明かりがともり始めた夕刻。へずまはパチンコ店の前でしゃがみ込み、スマートフォンをいじっていた。友人などはおらず、一人だった。
「なぜ、この時期にパチンコに行こうと思ったんでしょうか」
慎重に距離を取ながら声をかけた。多少の警戒心は感じさせたものの、へずまは臆面なくこう答えた。
「人が密集しているところには行きたくないんですけどね。趣味でずっとパチンコをやってきたので、すぐにはやめられない。長くいられて時間をつぶせるし、ストレス解消になる。(1円パチンコでは難しいが)もしかしたら大金が手に入るかも、という夢もある」
この日は1円パチンコを1時間半ほど打ち、約2千円のもうけが出たという。そして「人が少ないから台を選びやすいし、さすがコロナという感じ」と話していた。
さらに、店内は感染リスクが高いのではないかと問うと、「空気清浄機で空気もきれいだし、みんなマスクして、しゃべることもない」と答えたうえで、こう主張した。