そしてアトラクション。スターツアーズってわかりますでしょうか?一言でいうと、動く劇場みたいなものなんですが、一列ずつ開けて、そして、座れる席も隣同士、一席ずつ空けている。キャパの3分の1くらいしか入れないわけです。
みんなが安心して楽しめるディズニーランドを作り出そうと、スタッフも全力なわけですよね。
東日本大震災の時もそうですが、「ディズニーランドは営業している」と聞くと安心する自分がいました。だけど、今回のコロナ渦でディズニーランドが休園になった時に「ディズニーランドまでもが」と凹むというか。ディズニーランドがやっているかどうかを指標にしている人、多いと思うんです。
ディズニーランドも、それを分かっているはずなんです。
あれだけ入園人数を制限しても、スタッフの数は変わらない。むしろ増えているんじゃないかと思う。そう考えると、正直、かなり費用対効果が悪いはずなんです。
だけど、ディズニーランドで笑顔で楽しめる今があるだけで、安心が生まれて、その安心は広がっていく。withコロナと言う言葉が好きではなかった。だけど、withコロナの中で見せるプロ魂がそこにはあった。楽しさの引き算はしない。格好いいなー。
■鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。10/31スタートのテレビ朝日系ドラマ「先生を消す方程式。」の脚本を担当。バブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」の原作を担当し、毎週金曜に自身のインスタグラムで公開中