そこで菅総理に提案がある。
「いつでも辞められる官僚を増やす」ために、管理職以上のポストは全て公募制とするのだ。そうすれば、実力のある民間人が選ばれる。彼らは、役人を辞めても官僚以上の待遇で民間の仕事に就くことができるから、政治家から無理な注文を受けたり、あるいは組織内で過剰な忖度を強いられたら、それに反対し、ダメなら内部告発をして、辞職することができる。
そういう人が周囲にたくさんいれば、官僚たちもおかしな忖度や不正行為を働くことはできなくなる。あまりにリスクが高いからだ。全省庁で実施するのが難しければ、新設されるデジタル庁で課長以上を全員公募にすればよい。
それにより、高レベルの人材を雇えるだけでなく、組織のガバナンスが通常の官庁に比べて飛躍的に高まることになる。一石二鳥。やらない手はないだろう。
※週刊朝日 2020年11月27日号
■古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。主著『日本中枢の崩壊』(講談社文庫)など