安倍政権の経済政策、いわゆるアベノミクスで2%の物価目標が決まった。これで現実にインフレが進めば、最初に価格が上昇するのは金や不動産だと言われている。住宅ローン金利も上昇の兆しを見せ始めたいまこそ、不動産を購入する最後の大チャンスかもしれないのだ。

 マンションを購入する場合、気になるのが部屋の向き。これまで日本では南向きがいいとされ、特に東南の角部屋の人気が高く、割高になることが多かった。しかし、最近は必ずしもそうではないようだ。

「いまでも郊外では南向き信仰が強いので、郊外で買うなら南向きでしょう。一方、都心に近付けば近付くほど、方角にはこだわらないという人が増えてきます。私は北向きを推しますね。高層マンションだと、北向きのほうが、眺望がいいことが多いんです。最近は間取りも工夫されているので、北向きだからといってさほど暗くもない。洗濯物を干すのも、最近は浴室乾燥機を使うことが多いですから」(不動産調査会社「アトラクターズ・ラボ」の沖有人社長)

 逆に、あまりオススメできないのが西向きだという。夏場などは強烈な西日が差し込むので暑いという人が多い。

「蛇足ですが、競売に出てくる『ワケあり物件』には、なぜか西向きが圧倒的に多いんです。風水でもあまりよくないそうですが、まんざら的外れでもない気がします」(リック住宅センターの山邊浩代表)

週刊朝日 2013年2月22日号