「今回、意図的にやったという批判もあるが、それは考えられない。原監督は卑劣なプレーを最も嫌う。自身が現役時代から厳しい攻め方をされて来たので、常に真っ向勝負を奨励している。シーツの時も真っ先にベンチから出て怒っていたほど。劣勢であっても原監督が指揮を取っている限り、故意にやるはずがない。仮にそうならば、即交代させるはず」(巨人担当記者)

「モラル的な話というより技術的な話だと思います。技術ミスで他人に迷惑かけたのなら当人同士で和解すればそれで終わりかと」(11月22日・ダルビッシュ有のツイッター)

 ダルビッシュがこのように話を締めたように、今回の件は故意ではないだろう。そうなると走攻守に高い技術を持つ丸に、何か精神的な動揺があったと見るのが自然ではないか。

 3連覇を達成した広島では中心選手として活躍し、17、18年には2年連続でリーグMVPを獲得した。誰もが認める球界屈指の外野手となった18年オフにFA権を行使し、ライバル巨人へと移籍。シーズンでは連覇を果たしたチームを支えているが、今年も日本シリーズではいい所がない。

「巨人の重圧は相当なはず。結果は残していても、もっと高いレベルを要求される。これまでも周囲を気にする性格が出てしまうことがあった。打てなかったりすると、次の日まで引きずる。試合が終わってからも遅くまでスイングチェックをしていることがあった。短期決戦で調子が上がらないのはメンタル部分が大きいと見られる。本人は苦悩しているだろう」(広島担当記者)

 過去、日本シリーズに3度(16,18,19年)出場。広島時代の16年は21打数7安打、1本塁打、2打点、打率.333。18年は25打数4安打、1本塁打、3打点、打率.160。巨人移籍後の19年は13打数1安打、0本塁打、1打点、打率.077。その間チームはすべて日本一を逃しており、個人的には5年連続でリーグ優勝を経験しているが、頂点を目指す舞台ではシーズンのような存在感は示せていない。

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