──お金について子どもにどう教えるか。家庭や学校で、常に論じられるテーマでもある。
上戸:仕事のお金に関しては任せっきりですけど、家では子どもにお金の話はけっこうシビアにしています。習い事をするにしても「遊びじゃないからね。毎月お金を払っているんだから」って。お金を稼ぐことがいかに大変かということも、ちゃんと話しています。
阿部:うちの息子はバイクを買うとき、僕らに相談して僕らに借金して買っていました。この間ちゃんと完済してくれた。
玉森:うちは全然、裕福な家庭じゃなかったんですよね。母は僕を17歳で産んでいるんです。両親がすごく若かったというのもあってお金もなかったから、何かをひとつ買ってもらったら、すごく大切にしなきゃいけないと思って育ちました。
阿部・上戸:えらいねえ。
■父と母に“貢ぎ物”
玉森:昔、両親にすごくお願いして買ってもらったマウンテンバイクを盗まれちゃったことがあったんですよ。そしたら「もう買わない」って言われて。友だちみんなで遊びに行くとき、僕だけスケボーで、友だちの自転車について行っていました。
阿部:カッコいいじゃん!
玉森:盗まれたのは悔しかったけど、子どもながらに「簡単に買えるものじゃないんだ」というのはわかっていたし、お金のありがたみや手に入れる苦労は小さいころから理解していたと思います。
上戸:たまちゃん、いまもご両親と仲がいいもんね。
玉森:大人になると、どれだけ苦労して育ててくれたのかがよりわかるんですよね。いま毎年、誕生日などに父と母に“貢ぎ物”をしているんです。バッグとか時計とか、両親の欲しいものを「お世話になりました。ありがとうございました」と贈っている。もし自分に子どもができたら、自分もやってもらおうかなと思っています。
阿部:現金じゃないんだね。
玉森:現金はちょっと愛を感じられなくないですか?(笑)
──意外に(?)堅実派な3人。最近、出費の見直しもしたという。
阿部:うち、有料動画配信サービスをいろいろ契約しているんですけど、自分がそんなに観ないんですよね。「ちょっと契約しすぎてないか?」っていま思っているんだけど、でも契約とか奥さんがしているし、どうしたらいいのかわからない!
上戸:あれは気づかないうちに月々引き落とされますからね。
玉森:僕も最近、去年1年間、なにも観てなかったものを解約しました。観てなくてもサブスクリプション、お金取られちゃいますからね。阿部さんわかります? サブスク。
阿部:……わかんない。
上戸:え~、阿部さん、ちゃんと退会とか解約しないと!
阿部:ええっ! 帰ったら、奥さんに確認しよ!
(構成/フリーランス記者・中村千晶)
※AERA 2023年2月6日号