日本のフィギュアスケートブームを牽引してきた浅田真央さん。2017年に引退後は、プロスケーターとして活躍しています。作家の林真理子さんが、現役時代のこと、子ども時代の生活などをうかがいました。
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林:初めまして。初対面なのに「真央ちゃん」なんて呼ぶと、国民的アイドルに対して失礼ですよね。
浅田:いえいえ、「真央ちゃん」って呼んでください。そのほうがうれしいです。
林:真央ちゃんはスケート選手を引退されて3年。現役当時と比べると、ぐっと肩の荷がおりたという感じですか。
浅田:アイスショーで全国を回っているので、今も平日は毎日滑ってるんですけど、選手のときよりは気持ちがゆるみました。
林:だけど体形も全く変わらないですね。お肌もすごく奇麗。やっぱり、だらしなく食べちゃったりはできないんでしょう?
浅田:いや、食べました。夜中にポテトチップスを何種類も食べたりして、ほんとに幸せでした(笑)。引退してから人生で初めて、ポテトチップスをたくさん食べたんです。
林:人生で初めて! ああいうのって、あとを引くようにできてるんですよね(笑)。最新刊の『浅田真央100の言葉』という本を読んだら、「炭水化物は摂らなきゃダメ」って書いてありましたね。
浅田:はい。今はバランスよく三食食べるようにしてます。
林:今、全国を回られているというアイスショーは、「浅田真央サンクスツアー」というんですね。
浅田:はい。今年で4年目になるんですけど、全国各地を回って感謝の滑りを届けるというアイスショーなんです。
林:海外での試合にも、日本のファンの皆さんがいっぱい行って、客席で国旗を振って真央ちゃんを応援していましたよね。ああいう方たちに向けて、感謝を伝えるということなんですね。
浅田:そうです。「今まで応援してくださってありがとうございました」という気持ちで、引退してから始めたアイスショーです。
林:オリンピックとか大きな大会が終わったあと、エキシビションってやるじゃないですか。
浅田:はい、試合で上位だった選手が。
林:いつも思うんですけど、エキシビションって、皆さんすごく楽しそうですよね。試合のときとは打って変わって和やかなムードで。