――都知事選では「売名」と発言されていました。そもそも西本さんは市議会議員になって何をしたいのですか?
教育格差是正、市内のバリアフリー化などの公約はありますが、一番は子どもたちにとって住みよい場所にしたいという思いがあります。私自身、いわゆる「普通」とはかけ離れた家庭環境で育ちましたので、家族や自治体などが子どもにとってよい環境を整えることはものすごく大事なことだと思っています。子どもたちが無料でスポーツに打ち込めたり、遊べたりする施設が必要ですし、政治に興味を持つ子どもを増やすための活動もしていきたいです。
――今回の選挙では小中学生からの人気ぶりがすさまじかったですね。
彼らがいなければ当選できませんでした。途中から何回も会いに来てくれる子どもたちの数を数えていたんですが、私が把握している範囲でも彼らがいなければ当選していなかったことは確実です。彼らがご両親を投票所まで連れて行ってくれた。本当に感謝していますし、恩義を感じています。同時に、彼らに対する発信力は私の強みだと思っています。家庭環境や金銭的な問題で子どもらしい日々を過ごせない子どももいます。そうした声を拾いながら全力で市議会議員として活動していくつもりです。
――どんな政治家になりたいですか? そして、どんな政治家になりたくないですか?
実績も経験もないので、簡単ではないと思いますが、唯一無二の政治家になりたいです。私をきちんと見ていただいて「こいつを応援したい」と思われるような政治家になりたい。世間一般にイメージされる「政治家」にはなりたくないですね。黒っぽいスーツを着て、きれいな経歴で、先生と呼ばれるような政治家にはなりたくありません。もちろん嘘をつく政治家にもなりたくありません。
――都知事選とは違って、今回は特攻服や踊りを多用しない選挙活動になりました。その理由を教えてください。
今回は地道にやろうと決めていました。売名ではなく本気でやると決めたので、都知事選のように「歌って踊るだけ」と言われたくはありませんでした。最終日は歌って踊りましたが、それは子どもたちから毎日毎日「踊って歌って」と言われ続けたことが理由です。彼らからはSNSなどで「あとどれくらいで勝てそう?」などたくさんのメッセージをいただきました。その気持ちに応えられてよかったと思います。