ヤクルトの村上宗隆もそうだが、逆方向に軽々とスタンドインできれば、おのずと本塁打は出るし、プロの投手に慣れてくれば、年々、打率も伸びていく。
ソフトバンクの柳田悠岐や、大谷翔平が出てきた時にも驚いたが、村上、佐藤輝といった若手を見ると、10年に1人どころか、5年に1人といったペースで驚きの選手が出てくる。
この時期になると順位予想を求められることが多いが、セ・リーグは今年もリーグ3連覇を目指す巨人の絶対的優位は動かない。王者に開幕から気持ち良く走られたら、なかなか逆転は難しくなる。中日、阪神、広島あたりがしっかりとシーズン序盤に巨人と五分の戦いをすることだ。ヤクルトは投手陣が課題であるし、DeNAは外国人選手の開幕不在が痛い。そういった意味で、西に拠点を持つ3球団に大きな期待をしたい。
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝
※週刊朝日 2021年4月2日号
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