一方、日本はというと、英国のワクチン接種開始から約2カ月遅れてのスタート。これは、G7(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの主要な先進国)の中でも最も遅いスタートとなりました。

 G7各国の人口10万人あたりの新規ワクチン接種数も、3月29日時点で日本はダントツの最下位です。4月2日時点で、累計接種回数は109万6698回、累計接種人数は91万3341人であり、総人口(125,754,000人:2020年9月1日時点)のたった0.7%しか接種していません。Our World in Dataによると、4月3日時点で新型コロナウイルス9ワクチンを少なくとも1回接種した全人口の割合は、イスラエルが60.7%と最も多く、英国が46.3%、米国が31.2%、その他のG7の国々も12%から14.7%でした。日本が圧倒的に出遅れていることは間違いなさそうです。

 世界各国で新型コロナウイルスワクチン接種が進むにつれ、接種による効果が報告され始めています。例えば、今年1月17日から3月6日のイスラエルのデータを解析したところ、ファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン(BNT162b2)は2回接種してから7日目以降の無症状感染を94%減らしたことが報告されました。

 また、米国において、昨年の12月中頃から今年3月中頃までに症状の有無にかかわらず新型コロナウイルスのPCR検査を毎週受けていた3,950人の結果によると、モデルナ(mRNA-1273)やファイザーとビオンテックが共同開発したワクチン(BNT162b2)の接種により、無症状も含む2回目の接種から14日後以降の新型コロナウイルスの感染の90%を防いだと言います。

 さらに、イスラエルにおいてファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン(BNT162b2)を接種した人と接種していない人の感染を比較したところ、1回目の接種後12日から28日のウイルス量はワクチンを非接種だった人の4分の1ほどに抑えられていることがわかりました。新型コロナウイルスワクチンは発症予防に加えて感染を移し難くする効果もあるのかもしれません。

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インフルエンザワクチン接種でコロナ軽症化の報告も