楽天の則本昂大投手(c)朝日新聞社
楽天の則本昂大投手(c)朝日新聞社

 8日の西武戦。試合後のヒーローインタビューで楽天・辰己涼介の発言に、メットライフドームがざわついた。3回に今井達也の直球を逆方向の左翼席に運ぶ3号ソロを放ち、1点差に迫られた7回も右中間に2点適時三塁打を放つなど勝利に貢献した。

【写真】離婚したセレブ妻女優はこの人

 その辰己が、ヒーローインタビューで、7回2失点の好投で2勝目を挙げた先発・則本昂大について中堅の守備位置からどう見えたか聞かれると、真顔でこう言った。

「そうですね、前回登板もそうですけど、なんか悪い事したんかなというぐらい気合入っていたので、野手が点を取ってあげて勝たせたいなと思いました」

 笑い声と拍手が入り混じる雰囲気にも、辰己は表情一つ変えない。ファンにメッセージを求められると、声を張ることなく呼び掛けた。

「長時間寒い中ありがとうございます。西武ファンの方も楽天ファンの方も長い時間座っていたと思うので、帰った際にはストレッチをしてください。腰が固まったりすると思うので。僕もしっかりケアをして明日に臨みたいと思います」

 楽天の球団OBは「この状況で則本をいじれるのは辰己ぐらいでしょう」と苦笑いを浮かべる。

 言うまでもなく、辰己がイジったのは則本のグラウンド外の騒動だった。開幕して間もなく、「週刊ポスト」で離婚騒動が報じられた。則本は高校時代の1学年下の野球部マネージャーだった女性と13年オフに結婚。2人の子供が誕生したが、記事によると、昨年に女性と離婚して別の女性とその間に生まれた子供と一緒になる道を選んだという。

 SNS上では辰己のヒーローインタビューが話題になった。「楽天ファンだけど、辰己はもうちょっと空気を読んだ方がいい。則本は救われるかもしれないけど、別れた奥さんと子供のことを考えないと」と批判的な指摘がある一方で、「則本、チーム、ファンのことを考えた辰己の愛情でしょう。腫れ物だった則本がいじられることで救われた部分もあると思う」、「空気を読めないという意見があるけど、空気を読んでこの発言をしたのだと思う。辰己はふざけて言ったわけではなく、チクリと言って則本に対する空気を変えたかったのだと思う」と擁護のコメントも多く見られた。

次のページ