M山:食費や日用品、娯楽費20万円、水道光熱費2万5千円、通信費2万円、私と妻の小遣いが13万円、その他約3万円です。
■4人家族の食費は、一般的に7万円以下
前野:まずは食費や日用品に使う「20万円」が適切か、精査してみてください。4人家族の食費は、一般的に5万~7万円と言われます。
M山:月5万……。「20万円」は「15万円」に減らせそうですね。
前野:月5万円減らせば、年間60万円のプラスが生まれます。その他の月3万円も足せば、年間96万円も貯蓄できますよ。
M山:立派な額ですね!
前野:仮にその96万円を住宅ローンの繰り上げ返済に回すと、約48万円分の利息が浮き、2年4カ月ほど早く完済できます。あるいは、「つみたてNISA」の活用も考えてみてください。
M山:3つ目の道である「お金を運用する」わけですね。
前野:はい。1%でもお金は育ちます。ここまでお話しした通りに収入を増やし、支出を減らし、増えた資産を1%で運用したとすると、家計が赤字に転落する時期を、87歳に先延ばしできます。
M山:さっそく生活費を減らし、貯蓄に回します!
【相談者】M山さん(51歳)
〇家族構成/職業/税込み年収/月々の手取り額
妻(44歳)専業主婦、長女(8歳)小学2年生、次女(6歳)幼稚園年長/会社員/1710万円+家賃収入120万円/ 71万円
〇現在の貯蓄額・金融商品
普通預金100万円、株式100万円
〇毎月の貯蓄額
持ち株投資2万円、確定拠出年金のマッチング拠出分2万4千円
〇住宅ローン
19万円/月、ボーナス返済なし(借入金額6490万円・残高約5千万円)
〇保険料
夫婦の生命保険1万円/月、火災・地震保険5千円/月
〇ねんきん定期便の見込み額
年額270万円(本人:65歳~)、年額60万円(妻:65歳~)