家政婦は気が動転し、すぐに会社の社員に電話したという。

「ソファからずり落ちて足が床にあたった音が聞こえたのではないかと思います」(同前)

 早貴容疑者と野崎さんが知り合ったのは17年12月で、それから2カ月後に結婚した。野崎さんの方から籍を入れたいと申し込み、早貴容疑者には毎月100万円の「お手当て」が支払われていたという。家政婦は目撃した2人の夫婦生活をこう語る。

 「社長は肛門(こうもん)の締まりがなくて、風呂に排泄(はいせつ)物が浮くこともあった。垂れ流しの状態で、歩いたところに排泄物がこぼれていることもありました。体調が悪くて、東京の病院に通っていました」

 そんな状況だったので、早貴容疑者は野崎さんから逃げ回っていたという。

 「早貴さんは社長とあんまりエッチしたくないと言って、逃げ回っていましたね。1階の私のところにばかりいたから、『2階の社長のところに行ってよ』と言ったこともあります。お金のために我慢していたのかもしれません。妻の態度に『そんなんならいてもらう必要ない』と社長が怒ったことがある。『離婚届を書いたから見ろ』と早貴さんに見せたこともありました」

 野崎さんの性生活のこだわりは最後まで強かったという。野崎さんが生前かわいがっていた愛犬イブも謎の怪死を遂げており、事件の全容が解明が期待される。(AERAdot.編集部 上田耕司)

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