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「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助さん(享年77)が2018年5月24日夜、急性覚醒剤中毒で怪死してから約3年を経てついに捜査が動いた。

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 和歌山県警は28日午前、殺人と覚醒剤取締法違反の疑いで野崎さんの55歳下の妻だった須藤早貴(さき)容疑者(25)を逮捕した。

  野崎さんは亡くなる3カ月前の18年2月に須藤容疑者と結婚したばかりだった。当時、自宅には早貴容疑者と家政婦がおり、2人が自宅2階で意識を失っている野崎さんを発見した。2人の事情を知る関係者はこう話す。

「昨年1月には、野崎さんの自宅にあった掃除機から覚醒剤が検出されたんです。捜査員は東京、和歌山県内などへ出向き、野崎さん周囲にいた人たちの事情聴取を続けていた。逮捕は近いと思われたんですが、コロナでいったん捜査の動きが止まった。今回は早貴容疑者の実家のある札幌へも捜査員が行ったそうです」

 野崎さんの死後、早貴容疑者は野崎さんが和歌山県田辺市で経営していた会社「アプリコ」から約3834万円などを自身の名義の預金口座へ振り込んでいた。

「その金を持って、ドバイへ行きたいと言っていたんですよ」(前出・関係者)

 和歌山県警は早貴容疑者が国外へ高飛びの準備をしているとみて、身柄を確保したという。

 死亡当日に家にいたのは早貴容疑者と、野崎さんとは20年以上の付き合いがあり、身の回りの世話をしていた家政婦だった。事件後、家政婦は記者の取材にこう語ったいた。

「私が数時間外出して帰ってきたら、早貴さんは1階のお風呂から上がったばかりでした。2階は野崎社長のお風呂、1階は早貴さんと私のお風呂でした。それからと2人でテレビを見ていたら、上から『ドーン、ドーン』と物音が聞こえてきました。『社長、なんか怒っているから、上に行ったほうがいいんじゃない』と早貴さんに言ったんです。それで、彼女が2階へ上がったらすぐに戻って来て、『社長がなんかおかしいの』と言う。私が急いで上に上がったら、体がカチカチになっていて、仰天しました」

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離婚届を突き付けたドンファン