【共立女子大学】女性の社会進出に対応したビジネス学部/植田和男学部長による「マクロ経済学基礎I」の授業。1、2年生はビジネスに必要な基礎知識を幅広い必修科目で網羅的に学ぶ(撮影/写真部・張溢文)
【共立女子大学】女性の社会進出に対応したビジネス学部/植田和男学部長による「マクロ経済学基礎I」の授業。1、2年生はビジネスに必要な基礎知識を幅広い必修科目で網羅的に学ぶ(撮影/写真部・張溢文)
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【武庫川女子大学】女子大初の建築学部/学内の「建築スタジオ」。専用の製図机など設備の整った環境で、大学院生を含む学生たちは設計演習に没頭する(撮影はコロナ禍前)(写真:大学提供)
【武庫川女子大学】女子大初の建築学部/学内の「建築スタジオ」。専用の製図机など設備の整った環境で、大学院生を含む学生たちは設計演習に没頭する(撮影はコロナ禍前)(写真:大学提供)

 新しい学部を設置する大学が増えている。女子大でも、これまでのイメージを覆すようなビジネス系の学部を設置する大学も出てきた。「大学」を特集したAERA 2021年5月17日号から。

【写真】女子大初の建築学部はこちら!

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 新興学部の波は、女子大にも及んでいる。

 共立女子大は昨年、ビジネス学部を設置した。女子大では珍しい試みだ。志願者数は昨年の1169人から減らしたものの771人。大学通信のデータによると、入試倍率は10.1倍で大学全体の約8倍を上回る。

 学部1期生となる2年生の山口好南実さん(19)は、この学部を選んだ理由をこう語る。

「アルバイト先のパン屋さんは、障害者福祉施設が経営しています。小学生のときから福祉系に興味があるので、私も福祉とビジネスを掛け合わせた仕事ができたらと思ったんです」

 新学部の狙いについて、植田和男学部長が説明する。

「女性の社会進出をサポートする機運が高まっているチャンスの部分と、女性が就くことの多い事務職への需要がAIなど技術革新で減りつつあるピンチの部分。両方にうまく対応できる学部が必要だと考えました」

■ゼネコンの課題に挑戦

 カリキュラムは、ビジネスで必須の経営、経済、マーケティング、会計の4分野に、英語、統計、プログラミングだ。ほぼすべてを必修科目として1、2年時に学ぶ。

 また、チームでの仕事におけるコミュニケーション能力を学ぶ「リーダーシップ授業」や、毎年異なる企業から課題をもらい、チームで解決していく「課題解決型授業」も大きな柱だ。

 植田学部長は言う。

「昨年度は、鹿島建設の『コロナを乗り越えた22年を想定し、年間来場者数100万人の街をつくるために事業者が行うべきことは』という趣旨の課題に挑戦し、提案しました。様々な分野、ビジネスシーンで柔軟に動ける卒業生をつくり出していきたいです」

 武庫川女子大は昨年、建築学部を設置した。女子大では初めてだ。06年に女子大初の学科として誕生した建築学科(生活環境学部)に、造園などを含む景観建築学科も加え、学部として生まれ変わった。志願者数は419人で昨年の678人から落ち着いたものの、入試倍率は8.2倍だった。岡崎甚幸学部長はこう話す。

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