日本ハムに大量のコロナ感染者が出て、試合が中止、延期となるなど暗いニュースもあったが、DeNAの牧秀悟といい、今年は楽しみなルーキーが多い。

 今、スポーツ界は東京五輪を開催すべきかどうかで、揺れ動いている。まだ開催されるかわからないが、こういった新しい力を侍ジャパンの稲葉篤紀監督はどう評価するかな。前にも指摘したけど、過去の実績にとらわれず、コンディション重視で、チームを最大化できる人選を行ってもらいたい。

 大リーグでは、大谷翔平の勢いが止まらない。米国内でも大きな反響を得ているようだが、以前日本であったような、投手専念、野手専念みたいな議論はなくなっていると感じる。それは大谷が質の高いプレーを示してきたからだろう。完全に二刀流という地位を確立したといっていい。あとは故障のリスク。走攻守に全力プレーをする中で、どれだけ自分をコントロールできるか。大谷にしかできない道を切り開いていってほしい。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2021年5月28日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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