一方の星槎国際湘南は長く桐蔭学園を指導した土屋恵三郎監督が2015年に就任すると2017年春、2018年夏、2020年夏(代替大会)と3度準決勝に進出。2017年のドラフトでは本田仁海(オリックス)が4位で指名を受けている。これまでも多くの名選手を指導してきた監督だけに、今後もプロへ選手を輩出する可能性は十分にあるだろう。
他の地域でも東明館(佐賀)が度々九州大会に出場するなど存在感を見せている。この春の九州大会では初戦で敗れたものの、捕手の加藤晴空は全国でも屈指の強肩ぶりを見せてプロのスカウトから高い注目を集めていた。隣の長崎では大崎が一気に甲子園出場を果たしただけに、東明館も負けじと夏には佐賀の頂点を目指したいところだ。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員